REPORT

RACE REPORT

2019.09.22

ピレリ・スーパー耐久シリーズ2019参戦レポート
~第5戦もてぎ~

9月14日・15日に栃木県のツインリンクもてぎでピレリスーパー耐久シリーズの第5戦が行われ『もてぎスーパー耐久5Hours Race』が行われ、101号車ヒロマツデミオ(吉田綜一郎/佐々木孝太/KENBOW)はST-5クラス5位でレースを終えた。

■第4戦で初優勝を飾るも“さらなるレベルアップのため”新たな課題に取り組む

7月にオートポリスで行われた第4戦でチーム初優勝を飾った101号車。チャンピオン獲得の可能性も出てきた第5戦のもてぎ大会では、さらにレベルアップするべくチーム全体で大幅な組織変更が行われた。
広島マツダから毎回派遣されてきているディーラーメカニックに、さらにレースの現場で良い経験を積んでもらおうと、第5戦に向けて社内で事前トレーニングやミーティングを敢行。レースウィーク中のチーム内部の動きも全て見直し、よりディーラーメカニックたちが活躍できるような環境にすべく、シーズン後半のタイミングで“大改革”を行った。
その中で臨んだ第5戦もてぎは、ライバルと比べるとデミオがあまり得意としていないコース。さらに前回優勝したことでウェイトハンデを25kg積むことになり、デミオの武器のひとつであった“軽さ”を活かせない苦しい状況となったが、14日(土)の公式予選ではAドライバーの吉田が2分24秒002、Bドライバーの佐々木が2分23秒109をマークして総合結果でST-5クラス2番手につけた。これには佐々木も「予想より出来過ぎの結果だった」と笑顔を見せた。

■レース序盤にミッショントラブルが発生するも、粘り強く走りきり5位でフィニッシュ

迎えた15日(日)の決勝レース。青空が広がったツインリンクもてぎで5時間の耐久レースがスタートした。101号車は吉田がスタートドライバーを務め、2周目にポジションを二つ落としてしまうが、その後は好ペースで上位に食らいつく走りを披露した。
しかし吉田のスティント途中でミッショントラブルが発生。4速が使えないトラブルに見舞われてしまった。これで3速から5速に飛ばして使う走りに切り替えざるを得なくなり、ペースも思うように上げることができなくなってしまった。
39周目にピットインすると佐々木にドライバー交代。ここでダブルスティントを担当し、82周目にはKENBOWにバトンをつないだ101号車。4速が使えないという困難に見舞われながらも、これまで培われてきたチームワークと、今回から変更したメカニックの動きがしっかり機能。ディーラーメカニックたちの活躍も光り、101号車は致命的なトラブルに発展することなく周回を重ねた。
ゴールまで残り30分のところで最後のピットストップを行い、再び吉田が乗車。最後まで大きなミスもなくマシンをゴールまで導いたが、トップから2周遅れのクラス5位でレースを終えた。
ミッショントラブルがなければ、表彰台圏内で争えていた可能性も十分にあっただけに、レースを終えたチームメンバーは悔しい表情を見せたが、新しく取り入れたレースウィーク中のチームの動き方という部分では、予想以上に機能しており今シーズンの中で一番と言っていい内容で、今後につながる良いきっかけとなった。次回の最終戦岡山では、このきっかけを弾みにしてシーズン2勝目を狙う。